月別アーカイブ: 2013年8月

石巻W邸:完成。

2013.08.29 石巻:晴れ。

みなさん、こんにちは。
デザインスペックの小林です。

昨年12月に着工した、石巻市W邸ですが、9ヶ月経って、ようやく完成しました。

まず、30坪足らずの木造住宅なのに、どうしてこんなに時間がかかったのか、疑問に思われる方も多いかと思います。
その理由をこれから綴ろうと思います。

実は、3月に上棟した直後に、施工業者が倒産してしまいました。
この現場が始まる前から、石巻での復興事業に私と一緒に尽力してくれていた業者でしたが、諸々の理由により、残念な結果となってしまいました。

このようなケースは建設業界では、少なからず起こりうることです。
そのような場合、そこから新しい業者を選定して、残りの工事部分で、再度見積をとって、引き継ぎ工事を進めるというのが、一般的な流れになるのですが、今回のケースでは、それは非常に困難でした。

その理由として、
1.復興支援事業の一環として、請負金額を極限まで切り詰めて受注していたため、新規業者に再委託した場合、残された予算での施工は不可能ということ。
2.仮に新規業者が予算内で決まったとしても、引き継ぎの手続の間、最低でも数ヶ月〜半年ぐらい工事がストップしてしまうこと。
があります。

どちらも、お施主さんにとっては、非常に大きな損失になります。

そこで、色々考えた末に、お施主さんの了承を得た上で、私が工事を引き継ぐことにしました。
地元の方々を含め、今までつきあいのあった工務店や職人さん、古くからの知人など、多くの方のご協力を得ながら、弁護士や金融機関にも相談し、幸い、法的にも問題無い形で進めることができました。

しかしながら、今まで元請けなど経験のない私のとっては、すべてが未知の領域。
神経をすり減らす毎日でした。

ですが、気がつけば、私の廻りには、沢山の協力者がいました。
まだ引き継ぎ手続が完了していないにもかかわらず、上棟した骨組みのままで野ざらしにするのを懸念して、先行して施工してくれた板金業者さん。
現場での様々な変更にも、二つ返事で対応してくれた棟梁。
地元ではとても予算内におさめられない外構工事を、はるばる群馬から施工しにきてくれた外構業者さん。
遠く茨城から、請負のアドバイスや、材料の手配などをしてくれた昔から付き合いのある工務店さん。
事情が事情だけに、ローン契約の変更に柔軟に対応してくれた金融機関。
その他、色々な意味で支えになってくれた知人、友人、家族。

この場を借りて、御礼申し上げます。

5月末には完成予定だった物件が、3ヶ月も遅れてしまいましたが、こうして無事に完成し、引き渡すことができました。

困難な経験を経て、人は成長すると言います。
今回の経験は、設計者としての自分にとって、あまりにも大きなハードルではありましたが、単に設計業務をこなすだけでは得られないような大きな経験を得ることができました。
設計者としても、今後の業務にとって、色々な意味でプラスになると思います。

随分と前置きが長くなってしまいました。

そんな過程を経て、完成したのが、こんな建物になります。

2013.08.29 WTN完成
外観1。

2013.08.29 WTN完成
外観2。

2013.08.29 WTN完成
玄関ホール。

2013.08.29 WTN完成
玄関ホールにある小さな和室。

2013.08.29 WTN完成
和室。

2013.08.29 WTN完成
キッチン1。

2013.08.29 WTN完成
キッチン2。

2013.08.29 WTN完成
キッチンからリビングを見る。

2013.08.29 WTN完成
リビングの吹き抜け部分から、中庭テラスを見る。

2013.08.29 WTN完成
リビングからキッチン、中庭テラスを見る。

2013.08.29 WTN完成
リビング。建物の北側に配置されたリビングだが、南面の開口部から十分な採光と通風を得られる。

2013.08.29 WTN完成
中庭テラス下の収納。奥の和室と一続きになった大きな収納スペース。

2013.08.29 WTN完成
リビング。寒冷地なので、北側の開口部は、通風に必要な最小限に抑える。南北の開口部の面積割合は通風を考慮して算出している。

2013.08.29 WTN完成
リビング。

2013.08.29 WTN完成
2階主寝室。

2013.08.29 WTN完成
2階渡り廊下。

2013.08.29 WTN完成
2階子供室1。

2013.08.29 WTN完成
2階子供室2。

2013.08.29 WTN完成
中庭テラス。中2階レベルにある。

2013.08.29 WTN完成
中庭テラス。

2013.08.29 WTN完成
キッチンから、玄関ホールおよびリビングを見る。

2013.08.29 WTN完成
外観夕景。

2013.08.29 WTN完成
外観夕景。

葛飾区T邸:土工事、配筋検査。

2013.08.26 東京:晴れ。

みなさん、こんばんは。
デザインスペックの小林です。

本日は、基礎工事の様子をお伝えします。

基礎工事は、毎回ブログの度に書いているような気もしますが、「基礎」という言葉の通り、建物を支える基盤となる重要な部分です。
にもかかわらず、できあがってしまうと、殆ど見えなくなる部分でもあります。

ですから、毎回、設計監理の際には、注意を払ってチェックしています。

2013.08.19 TSN土工事。
根伐り工事の様子。
コンクリートの基礎のさらに基盤となる部分です。基礎の形状に合わせて地盤を掘削・転圧します。
ミリ単位の精度を求めるものではありませんが、あまりに精度が悪いと、コンクリートの強度にも影響が出てきますので、しっかりチェックします。

2013.08.19 TSN土工事。
ひととおりチェックして、問題無いことを確認し、施工業者に承認(次の段階に進んで良いよという指示)をしました。

上記の根切り工事のあと、捨てコン、型枠、配筋工事と進み、次は配筋検査です。
ここで、型枠および配筋に不具合があれば、是正指示を出します。

2013.08.26 TSN配筋検査。
配筋検査当日。
全体的にしっかりと施工されていて安心できる現場です。

2013.08.26 TSN配筋検査。
配筋検査の様子。
適切な配筋のピッチが確保されているか、スケールバーにて確認します。

2013.08.26 TSN配筋検査。
型枠と鉄筋との隙間の寸法(かぶり厚と言います)が適切に確保出来ているか確認します。
数カ所、かぶり厚がとれていないところ、かぶり厚が大きすぎる部分があったので、是正指示を出しました。

2013.08.26 TSN配筋検査。
こちらはフックといって、鉄筋の端部を曲げた際にその長さがきちんと確保されているかをチェックしています。
この部分は、業者によってまちまちな部分でもあるのですが、ひどい現場ではこのフックがない場合もあります。
木造住宅では、綿密な構造計算や基礎の設計がなされていないケースもありますので、そのような現場では、フック無しの基礎配筋などが見受けられますが、コンクリートを打設してしまうと見えなくなってしまうので、ちょっと怖いです。

というわけで、無事に配筋検査が完了しましたので、次はコンクリート打設工事に進みます。

葛飾区T邸:着工。

2013.08.16 東京:晴れ。

みなさん、こんばんは。
デザインスペックの小林です。

前回のブログから、随分と時間が空いてしまいました。
その間に、3rdプレゼン、4thプレゼンと打合せを重ね、実施設計、見積、設計変更、再見積、地盤調査、請負契約、既存家屋の解体、建築確認という感じで、着々と仕事は進めていたのですが、ブログ用の写真や記録はすっかり忘れていました。。。

というわけで、いきなり着工からですが、ご容赦くださいw
最終プランは、2回目のプレゼン模型ともまったく別物になっていますが、せっかくなので、どんな形なのかはできあがってからのお楽しみにしたいと思います。

2013.08.16 TSN着工。
古屋が解体され、まっさらになった敷地。
地盤調査の結果、予想外に良好な地盤でしたので、地盤改良は不要となりました。

2013.08.16 TSN着工。
本日は、GL設定といって、設計の基準となる地盤面(GL=グランドレベルの略)を施工業者と協議して決めました。
平坦な敷地で、道路との高低差も殆どないので、適度な水勾配(敷地に水が溜まらないように、適度な斜面にする)を確保して設定しました。

これから、土工事、基礎工事と進んでいきます。

設計業務は大きく分けて2段階。
図面を引く段階と、現場を監理する段階。
前者は何度でもやり直しがききますが、後者はそうは行きません。

なので、毎回緊張するのが現場です。
気を引き締めて、監理がんばります!

石巻市W邸:小林ペンキ再登場。

2013.08.08 石巻:晴れ。

みなさん、こんにちは。
一級建築士事務所デザインスペックの小林です。

4月に軒天の塗装をして依頼、左官屋になっていた小林ですが、内部造作が完了したので、再び小林ペンキとして戻って参りました。

施工期間は7月27日から8月8日までの約2週間。
写真では、塗装の様子しかわかりませんが、実は下地処理として、全面ペーパー掛けといって、紙やすりで表面を平らにする施工を施しています。
あまりに粉だらけだったので写真を撮ることができませんでしたが、この作業が、地味ですが、ものすごく大変だったことを強調しておきますw

前回のブログで施工された壁やら家具やらが、どんな風に変わるか、見ていきましょう。

2013.08.08WTNワックス
2013.07.20 今回使用するのは、「ブライワックス」。ペンキとワックスの中間みたいな素材です。刷毛で塗り、布で刷り込む施工方法なので、後々のメンテもしやすいです。施工前に、事務所にてサンプル作成しました。いい感じです。

2013.08.08WTNワックス
2013.07.27 まずは階段吹き抜け部分から。足場の悪い状態で大変でしたが、仕上がりは完璧です。

2013.08.08WTNワックス
2013.07.27 子供室の家具。集成材もこのワックスによって、ぐっと素材感が出てきます。

2013.08.08WTNワックス
2013.07.27 リビング吹き抜け部分。施工時は足場がさらに悪く、階段吹き抜け以上の恐怖でした。

2013.08.08WTNワックス
2013.07.30 リビング吹き抜け部分。面積が広いので、連日夜中まで頑張りました。

2013.08.08WTNワックス
2013.07.30 こちらはリビング収納の建具です。ランバーコアという一般的には建具の下地に使われる材料ですが、このワックスを塗ることで耐久性も増し、手触りのよい建具に生まれ変わります。

2013.08.08WTNワックス
2013.07.30 上記のリビング収納建具を塗装後に設置しました。

2013.08.08WTNワックス
2013.07.30 続いて、中庭テラスの下にある大型収納部分の建具の塗装です。塗装前と塗装後の違いがわかると思います。

2013.08.08WTNワックス
2013.08.05 子供室のラワンベニヤで出来た板壁部分。こんな感じで塗っていきます。

2013.08.08WTNワックス
2013.08.06 玄関ホール塗装前。

2013.08.08WTNワックス
2013.08.06 玄関ホール塗装後。

2013.08.08WTNワックス
2013.08.07 造作キッチン塗装前。

2013.08.08WTNワックス
2013.08.08 造作キッチン塗装後。

2013.08.08WTNワックス
2013.08.08 ようやく全ての塗装が完了しました。全体は次回の完成報告ブログでお披露目します。