月別アーカイブ: 2012年12月

葛飾区T邸:プレゼン。

2012.12.22 東京:晴れ。

みなさん、こんばんは。
一級建築士事務所デザインスペックの小林です。

本日は、葛飾区T邸のプレゼンでした。
建て主さんが仕事から帰ってからの夜プレゼンのため、
日中は、プレゼン資料をまとめたり、
スタッフと一緒に、ギリギリまで模型をつくったりして、21時前にお宅訪問。

そして、いきなり模型をドーンと公開。

いつもならば、最初に図面や設計主旨の説明などをしてから、
「実際には、こんな感じになります」
と模型を登場させるのですが、今回は、プレゼンまでの道中、ギリギリまで悩んだあげく、
結局、模型を最初に見せることにしました。

というのも。
今までのブログを見ていただいた方はお気づきかもしれませんが、
今回のプランは、とーっても、複雑なんです。

外形はシンプルな直方体。
木造2階建ての一般的な構造。
建坪も25坪と、都内では平均的なサイズ。

ですが、ひとつだけ変わっているのは、
「建物が6層」
になっているんですね。

「6層だけど、2階建て」

はい、よくわからないですよね(^^;
図面で描いていても、よくわかりません。

なので、模型での説明を最初に持ってきたのです。

1:30スケールなので、なかなかのボリュームの模型を、箱からドーンと出すと、
Tさんファミリーからは歓声があがりました。

そして、次の瞬間、頭の周りに???????の文字がくるくるまわったような表情。

そして、一言、「どうなっているのか、わからない」と、奥さん。
その傍らで、模型に食い入る、ご主人。

この反応は予想していたので、模型を使いながら、ゆっくりと建物の説明を始めました。

まず、
「建物全体がスキップフロアでできていること」
そして
「個室という考え方ではなく、行為室という考え方でできていること」
さらに
「実は、生活動線など、機能性も結構配慮しています」
という感じで説明を進めていくと、お二人の表情もにこやかになってきました。

TSN01
ドールハウスのように分割して内部が見えるようにした模型。
予想外のプランに、驚きつつも嬉しそうなTさんファミリー。

さて。
このプランは、
「楽しさ」と「柔軟性」と「合理性」が共存するように設計しました。

家というものには、セオリー、つまり「決まった型」というものはありません。
この半年、Tさんと、色々話をしながら、夫婦+娘2人という家族が、どのような暮らしを
していきたいかを、読み取ってきました。

自分には、息子と娘が居ますが、やはり娘というのは、将来のライフプランに大きな影響を与えます。
というのも、特別なことを考えなければ、いずれ家を出る可能性が、息子よりは高いからです。
(もちろん、息子だって、親と同居するとは限りませんが)
それが、二人とも娘のTさんからすれば、なおさらです。

なので、今はまだ小さな娘さん達が、これから成長し、自我が芽生え、思春期を過ごし、やがて独立して、時折家に戻ってくるというような、ライフプランを想定したときに、
そのどの段階においても、それぞれの「楽しい関係」を保ちながら過ごせる住まいを考えたかったのです。

そして出てきたのが、このスキップフロアだらけの家でした。

TSN02
模型を食い入るように覗き込むご主人。
真剣です。

写真では、ちょっとわかりにくいですが、この建物は、1階が大きなワンルームになっていて、
その上に、高さの異なる5層の床板がちりばめられています。
それぞれの床板は、3畳〜6畳ぐらいの大小様々で、全部で10枚あります。

この床のある場所を、
「日々の暮らしの変化に合わせて、移り住みながら生活していく」
というのが、この間取りのポイントなんです。

ほら。
やっぱり文章で書くと、わかりづらいですよねw

そんなこんなで、プレゼン終了。
Tさん夫婦から、まだ全然理解できてない部分も多いので、
もっと模型をじっくり見たいとのこと。
どうぞどうぞと、模型を預けてきました。

さあ、ここから、色々と要望が出てくるでしょう。

次からが、打合せの本番です!

川崎市T邸:顔合わせ。

2012.12.19 東京:晴れ。

みなさん、こんばんは。
一級建築士事務所デザインスペックの小林です。

本日は、川崎市近辺にて新築を検討されているTさんとの初顔合わせでした。
建売を一度見に行ったそうですが、なんだかピンと来なくて、注文住宅を希望されての相談です。

実は、このTさんと知り合うことになったきっかけは、石巻の知人(Aさんとしておきます)からの紹介なのです。
当ブログでもたびたび書いていますが、昨年の震災以降、宮城でも活動するようになりました。

そして、Aさんと知り合い、ひょんなことから、自分の設計スタンスの話になりました。
今、被災地では、建売メーカー、ハウスメーカーによる住宅供給が加速度的に進んでいます。

完全なる需要過多で、売り手が買い手を選んでいるこの状況では、
「家とは、住み手のことを考えて作るものである」
という根底が、揺らいでしまっています。

そこで、自分は、「住み手のことを考えた家づくり」を東北でもやっていきたいという主旨の話をAさんとしていたのですが、
その考えにとても共感してくださって、今回のTさんの紹介に至ったわけです。

でも、なんで石巻の知人なのに、川崎の新築なのか?と言いますと、
このTさん自身が、石巻出身なんですね。

人の縁とは、本当に不思議なものです。

というわけで、川崎市T邸の設計相談、スタートです。

ちなみに、自分の打合せのスタイルですが、いきなり、プランの話などはしません。
最初は、日々のライフサイクルや趣味の話など、建て主さんの生活について、色々おしゃべりします。

家とは、家族という複数の人間が寄り添って使う、生活のための空間です。
建て主さんの「どんな風に暮らしたいか?」を見つけ出し、そこにスッとおさまるような空間を考えるのが、設計というお仕事なんです。
少なくとも、自分の場合は。

ですから、家族構成や予算、敷地形状だけから、プランが決まることはありません。
それに、家づくりにセオリーというものもありません。
暮らしの数だけ、間取りもあるんです。

まずは、土地探しから。
頑張ります!

葛飾区T邸:プレゼン近し。

2012.12.17 東京:雨。

みなさん、こんばんは。
一級建築士事務所デザインスペックの小林です。

本日は、スタッフの小川さんと、葛飾区T邸のプレゼン模型についての打合せでした。

プレゼンツールは、図面だったり、模型だったり、CGだったりと、様々なんですが、
今回は、ちょっと大きめの模型をプレゼンツールに選びました。

というのも、今回の間取りは、ちょっと複雑で、はっきり言って、
建て主さんに、図面だけで説明する自信はありません!

模型も、小さな模型では、説明する自信はありません!

というわけで、1:30スケールの模型です。

プレゼンは週末。

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模型の一部公開。
スノコ床から光がどんな風に落ちるかの検証中。

石巻市C邸:新築相談。

2012.12.15 石巻:雨。

みなさん、こんばんは。
一級建築士事務所デザインスペックの小林です。

本日は、石巻で2件目の新築相談。
お施主さんと初顔合わせでした。

震災前は親世帯、子世帯それぞれが持ち家で暮らしていたものの、そのどちらも津波で被害を受けてしまい、現在は仮設暮らしというCさん。
これから建てる住宅は、費用的な部分も考えて、二世帯住宅にすることに決めたそうです。

しかし、こと住宅事情に関しては、完全に需要過多の、石巻。
震災復興!と掲げているものの、住宅メーカーから出てくる返事は、
「うちは、坪単価○○以下じゃできません」という感じ。

Cさん曰く、
「震災によって、地震保険などで資金が増えた方達も多いです。なので、メーカー側も強気なんですね。」
とのこと。
これが、被災地の住宅事情の現実ですよ、みなさん。

そんなこんなで、自分の所に話が舞い込んできました。
参考までに、と相談に行ったメーカーさんの図面を見せてもらったのですが、これまたびっくり。

なんと、敷地形状が描いてないんですね。
これじゃ、敷地にどんな配置で建物が建つのか、まったくわかりませんし、敷地の特性などはまったく考慮に入ってないようです。
風の強い石巻、接道条件や立地環境は、かなり重要な設計要素だと思うんですけどね。
さらに驚いたのは、2人ぐらしの親世帯と4人ぐらしの子世帯とで、間取りがほぼ一緒。面積もほぼ一緒。ライフスタイルは無関係のようです。
うーむ。ハウスメーカー、おそるべしw

その後、
自分の設計スタンスを説明し、
Cさんの家族構成から、仕事の話、日々のライフサイクルから趣味の話まで、たっぷり2時間以上話をしました。

毎度思うのですが、この最初のヒアリングというのは、本当に大事だなと実感します。
設計には、様々な知識やノウハウが必要なのは言うまでもないのですが、
それ以上に大事なのは、「人と人との信頼関係」なんですね。
それを築くためには、どうしてもコミュニケーションが欠かせない。

だから、この最初のヒアリングが全ての始まりなんです。
これから、何度となく、Cさんとは膝をつき合わせて話し合うことでしょう。

石巻での楽しみが、また一つ増えました。

がんばります!

石巻市W邸:地盤調査。

2012.12.14 石巻:曇り。

みなさん、こんばんは。
一級建築士事務所デザインスペックの小林です。

昨日の地鎮祭に引き続き、本日は地盤調査となります。

今回は、東京の現場でも利用している「サムシング」という地盤調査会社に依頼しました。
この会社は、フットワークも軽く、敷地の簡易レベル測定もしてくれる上に、当日中に速報を出してくれるので、非常にありがたいです。

本日も14時頃の調査だったにもかかわらず、夕方には、調査結果が出てきました。

この地域の地盤の様子は、近隣のデータから、事前にある程度分かっていたのですが、
当該敷地でも、やはり支持層は6mぐらい下なので、そこまで改良工事を行うことになりました。

建築物とは、見えない部分ほど大事です。
コストはかかってしまいますが、しっかりと地盤改良して、安心できる建築をつくっていきます。

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地盤調査の様子。

石巻市W邸:地鎮祭。

2012.12.13 石巻:晴れ。

みなさん、こんばんは。
一級建築士事務所デザインスペックの小林です。

本日は、石巻市W邸の地鎮祭。

祈祷は、出羽三山神社のひとつである、「湯殿山神社」にお願いしました。

寒空の中、震災のこと、石巻での活動のこと、お施主さんとの出会いから、土地探し、プランの提案などなど、これまでの経緯を色々思い起こしながら、気持ちを新たにしました。

さあ、いよいよスタートです。

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午後2時過ぎ、地鎮祭が始まりました。

WTNB02
建て主さんによる、鍬入れの儀。

WTNB03
地鎮祭は、滞りなく終了。
神主より沈め物を預かりました。
これを、基礎工事の際に、地面に埋めて、土地の神様を鎮めるわけです。

水戸市H邸:アイデアの神様だらけ。

2012.12.11 東京:晴れ。

みなさん、こんばんは。
一級建築士事務所デザインスペックの小林です。

本日は、久々に丸一日デスクワーク。
というわけで、水戸市H邸のスタディに一日費やしました。

先月にプレゼンを行った内容を元に、お施主さんからも色々と要望やイメージが出てきました。
それらを踏まえて、新たなプランを考えます。

ハウスメーカーさんや工務店さんから見れば、かなり特異なことではありますが、
デザインスペックはもちろん、一般的な建築設計事務所では、プランをゼロから作り直すことは、
日常茶飯事です。

建築設計というのは、パズルではありません。
面積的に納まるからと言って、間取りの配置を移動するだけでは、よい空間は生まれません。

住宅をはじめ、建築空間というのは、あらゆる要素が互いに影響し合って組み上がっているので、
歴史の小話「クレオパトラの鼻がもっと短かったら〜」ではありませんが、ひとつの要素が変わると、他の要素もがらっと変わってしまうのです。

というわけで、
前回のブログでも書いた「行為室という考え方」という要素は残しつつも、プランそのものは、ガラリと変わりそうな予感です。
というのも、お施主さんの要望で、水回りの配置などに変更が出てきたからです。

さあ。
こうなってくると、デザインスペック小林の頭の中には、

アイデアの神様

が、わんさかあふれ出します。

さて、どうしたものか、とペンを走らせながら、あれやこれやと思案していると、
一人の神様がやってきました。
これがとってもじゃじゃ馬な神様で、なかなか乗りこなしは難しそう。

でも、まとまれば、前作以上に面白い空間になりそうです。

さて、頑張るぞ!

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葛飾区T邸:比較検討。

2012.12.10 東京:晴れ。

みなさん、こんばんは。
一級建築士事務所デザインスペックの小林です。

本日の葛飾区T邸の設計打合せも、例によって「とんでん@松戸店」にて。
毎回、模型やら図面やら広げて、長時間打ち合わせする我々を暖かく見守ってくれる、良心的なお店ですw

TSN01
そんな良心的なお店への感謝の意味を込めると同時に、
これから始まる頭脳労働に備えて、甘味を少々。

さて。
本日は、スタッフの小川さんに似たような模型を二つ作ってもらいました。
これは、建物の奥行き寸法が910mmだけ違うもので、内部は殆ど同じです。

これまでずっと検討してきたものより、910mm縮めたプランの方が、良いのではないかという考えが出てきて、
その比較検討のために、二つの模型をつくったわけです。

TSN02
素材は違いますが、二つの模型は、ほとんど同じものです。

実は、自分の腹の内では、この縮めプランの方が絶対的にいいと確信していました。
ですが、敢えて模型をつくってもらい、その検証をしたわけです。

最初から縮めプランがいいのなら、わざわざもう一つの模型をつくる必要がないのでは?
という考えもありますが、そういうものでもないんです。

小川さん自身も、最初に縮めプランの模型を作り、その段階で、「こっちがいいな」と思ったそうです。
その上で、もう一つの元プランの模型を作り、その「こっちがいいな」を実感したといいます。

そう、まさにコレが大事なんですね。
比較する場合、想像だけでは実感できないことがあります。その場合は、実際につくって、比べる。
とにもかくにも、非効率ではありますが、おかげで、このT邸、さらによい空間へと近づいた気がします。

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ちなみに、お施主さんの身長に合わせた人物模型も配置して、空間のバランスも検証。

余談ですが、このT邸を担当しており、当ブログにも時折出てくる小川さん、
先の建築士試験に無事に合格し、晴れて二級建築士となりました!

これからデザインスペックは、ダブル建築士体制で、さらに精進しますので、宜しくお願いします!

葛飾区T邸:4時間。

2012.12.04 東京:雨のち晴れ。

みなさん、こんばんは。
一級建築士事務所デザインスペックの小林です。

ふと気付いたのですが、葛飾区T邸の打合せをするときは、決まって天気が悪いです。
前回の現地調査の時は快晴でしたが、それ以外は、基本的に雨ですね。

さて。
本日の打合せも松戸のとんでんにて行いました。
机が広くて、そんなに混んでいないので、すっかり気に入ってしまいました。
wi-fi入れば最高ですが(^^;

前回の打合せと同じく、今回も、プロジェクトパートナーの小川さんと普通に4時間の打合せ。
約2週間後のプレゼンに向けて、いよいよプランの詰めに入ります。

ところで。
自分からすれば、打合せ時間が長いことに対する違和感はまったくもってなかったのですが、
小川さんが知人に話をすると、みんなびっくりするそうです、あまりにも長くて。

余談ですが、昔、ドアの開き勝手を決めるだけで、設計仲間と朝10時に集まって打合せ初めて、結局夜の10時になっても決まらなかった、というようなことがありました。
まあ、ドアの開き勝手だけを決める打合せではなく、その他全体の間取りに関わる打合せではあったのですが、決まらないときは、それぐらい決まらないものなんです。

見る人が見れば、あまりにも「非効率」に思うかもしれないですよね。
でも、時間内に終わらせることが目的の打合せではないですから、
打合せが長くなるか短くなるかは、やってみないとわからないです。

それでいいと、自分は思います。

T邸:エスキス。
小川さんは、スケッチがとても上手なので、今度のプレゼンには是非とも活用したいです。
どこかのタイミングで、小川ノートを盗撮し、ブログで公開したいと思います(笑)